保険診療でお肌のトラブルを改善します。

アトピー性皮膚炎

Q. アトピー性皮膚炎の原因をおしえてください。

A. アトピー性皮膚炎は、遺伝的素因を背景に発症する皮膚炎です。環境の中のいろんな 物質、刺激に過敏に反応してしまうために発症すると考えられています。いろんな要因が重なり合って起こるため、「これを止めれば治ります」という様な原因がはっきり分るということはごく稀です。

Q. アトピー性皮膚炎の治療はどのようなものがありますか?

A.  アトピー性皮膚炎の治療において最も大切なことは、スキンケアです。石鹸やタオルを使ってよく洗い、皮膚を清潔に保った上で、ステロイド外用剤、漢方薬、痒み止めの飲み薬、保湿剤などを皮膚症状に合わせて使います。

Q. ステロイド以外の治療法がありますか?

A.  現状としては、ステロイド外用以外に有効な治療法はないと言えます。 
現代医学において、「ステロイド外用剤を使わない」というのは、「治療をしない」ということにほぼ等しいのです。

Q.  ステロイドは怖いと聞きますが、使って大丈夫なのでしょうか?

A.  ステロイドは塗り薬として使用する分には、正しく使えば全く怖いものではありません。一時期、ステロイドの副作用について、マスコミが盛んに取り上げたために、「ステロイドは怖い」という漠然とした恐怖心だけが一人歩きしているのです。塗り薬として使用するのみであれば、重大な副作用はまず起きません。ただ、副作用の全く無い薬ではありませんので、適切な使用方法を指導してもらうことが大切です。

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湿疹・手荒れ

Q. 湿疹って、何ですか?

A.  湿疹は皮膚科で最も多く見る病気の一つです。皮膚にできる痒い皮膚炎のうち、特にはっきりした原因がないものを総じて“湿疹”と呼んでいます。皮膚が乾燥する時期に生じたり、あるいは、季節の変わり目に生じたり、汗をかくと生じたり、実に様々な場合に生じます。

Q. 湿疹が体中に出来るようになりましたが、どこか内臓が悪いのでしょうか?

A.  湿疹は全身に生じる場合があるので、なにか内科的な病気の一つの症状として出ているのではないかと心配される患者さんが多いのですが、そういうことはほとんどなく、ただ皮膚にかゆいのができるだけという場合が多いのです。ただ、似たような症状で、内科的な病気が合併するものもあるので注意が必要です。やはり、専門の医師に一度ご相談されるのがよいと思います。

Q. 手荒れがひどくて困っています。

A.  俗に言う“手荒れ”は、皮膚科的には“手湿疹”(あるいは、主婦手湿疹)という病名で、水を使う職業の人に多く出る病気です。これは、水など、手への刺激によって生じるものですから、極端な話、手を使わなければ治ります。しかし、日常生活において手を使わないわけにはいかないので、水を使う時や、手への刺激が強い作業をする時などは手袋を使って手を刺激から守ることが最も重要です。

Q. 市販のハンドクリームを塗っているんですが、手荒れが治りません。

A.  “手荒れ”の本態は“皮膚炎”ですので、軽症の方以外は、保湿するだけでは治りません。ある程度の強さのステロイドをしっかり外用し、まずは皮膚炎を押さえ込んでしまうことが大切です。一旦よくしてしまえば、軽い刺激には強くなりますので、ちゃんと注意していれば、ひどく悪化することは防げるようになります。

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にきび

Q.  急ににきびがひどくなりましたが、何故ですか ?

A.  にきびが急にひどくなる原因には、人それぞれ様々なものが考えられます。例えば、化粧品や洗顔料が合わないとひどくなりますし、就職による生活環境の変化や、ストレスによってもひどくなります。にきびがひどくなってきた時からさかのぼって約1ヶ月前くらいまでに、何か生活において変わったことがなかったか、思い起こしてみてください 。

Q.  抗生物質を飲めば治りますが、止めると元に戻ります。抗生物質をずっと飲んでいても大丈夫でしょうか?

A.  抗生物質を長い間飲んだり、繰り返し飲むのは、抗生物質が効かない菌を発生させてしまう危険性があるため、あまりお勧めできません。当院では、よほど重症な方には初期治療として抗生物質の内服をしばらく併用しますが、ほとんどの方は、外用療法と漢方薬、ビタミン剤の内服、光線治療、ケミカル・ピーリング、ビタミンCイオン導入などを組み合わせると、抗生物質なしでうまく治療出来るようです。

Q.  一旦よくなっても繰り返し出ます。にきびは完全に治りますか?

A.  大人のにきびは体質によるものが多いため、慢性に経過する場合が多く、全く出ないようにするのはなかなか困難です。漢方薬は体質改善にもつながりますので、漢方薬をしっかり飲んでもらうと、出ても軽く済むようになる方もいらっしゃいます。まずは、しっかり治療をすること、そして、ニキビに合ったスキンケアをすることが大切です。

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水虫・爪水虫

Q.  水虫は、“虫”ですか?

A.  俗に言う“水虫”は、皮膚科的には、“白癬(はくせん)”と呼び、白癬菌というカビの一種による感染症です。虫がいるわけではないのです。

Q. 日常生活で、気をつけることがありますか?

A.  水虫の原因となるカビは湿った所が大好きです。なるべく足を乾燥した状態で維持するのがよいでしょう。通気のよい履物を履くことや、裸足でいられる時は裸足でいるということも大切です。また、風呂場の足拭きマットや、履物を介して他人に感染しますので、それらを共有しないようにすることが大切です。洗濯ものは一緒に洗って差し支えありません。

Q. 市販の薬を塗っていますが、全くよくなりません。

A.  足に何か出来たからといって、必ず水虫という訳ではありません。まず、水虫かどうか、専門の医院で診断してもらうことが大切です。また、市販の薬は効きが悪く、かぶれる場合も多いので、塗っていてもよくならない、あるいは、返ってひどくなったということも、しばしばあります。

Q.  水虫が皮膚から内臓へ入って、全身に回るという場合がありますか?

A.  水虫は通常、皮膚のごく表面にのみ存在します。皮膚の深い部分に入ったり、内臓へ入ったりということは、普通の健常な大人の場合はまず心配いりません。

Q.  爪水虫は治療しないといけないですか?

A.  爪水虫は、内服薬によって治療しますが、必ず治さないといけない病気ではありません。“爪が汚い”という美容的なこと以外、特に痛くも痒くもなければそのまま放って置いても命にかかわるということはありません。しかし、他人に移してしまうことや、自分の皮膚に移ることを考えると、やはりきちんと治療しておく方がいいと思います。

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